10年ほど前から、キラキラネームという言葉が見られるようになった。キラキラネームとは、別名DQNネームといい、暴走族みたいな当て字を使った名前のことである。Googleトレンドで調べてみると、キラキラネームは2010年、DQNネームは2007年ころから増えている。
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キラキラネームは、当て字を使っているので、初めて見た人は読めないのである。誰がどう見ても読めない。このキラキラネーム、子供にとっては非常に迷惑なのだ。もっといえば不幸にするのだ。

具体的に自分の名前を挙げてみる。自分の名前は幸一朗といい、読み方はコウイチロウである。読み方に関しては、誰がどう見てもコウイチロウであり、間違えられたことはない。問題は朗の字である。朗は郎によく間違えられる。

電話越しや対面で名前を伝えるとき、ロウは右側が月の朗読のロウです、と伝える。それでも過去7割くらい間違えられた。電話で名前を伝え、送られてきた書類が間違っている。ネットショップが普及し、申し込みフォームで正しく打ち込んでも宅配便の伝票は手書きで間違われる。

毎回、嫌な気分しかしない。

この間違いが常につきまとわり、ハッキリいって面倒くさいし、腹が立つのである。誰でも自分自身の名前を間違えられると腹が立つと思う。この感覚が、自分は普通の名前の人より機会が多いのだ。親の想いは色々あるとは思うが、朗という字をつけられたことで、自分としては迷惑なだけである。

ただ、悪いことばかりではない。相手の注意力や、礼儀作法を重んじている人間か、を測ることができるのだ。

注意力が高い人は、名前を何度も見直すのである。こういったタイプの人は総じて丁寧で神経質な人が多い。仕事でも言われたことは的確にこなす人だ。

礼儀作法を重んじる人については、人の名前を間違えることは非常に失礼なことと認識している。だから実際にお会いすると、挨拶から始まり、非常に礼儀正しい人が多い。

間違えられやすい名前は相手の人間性を測るのには適している。

しかしそうは言っても、自分の朗はキラキラネームとは程遠い。たった1文字、しかも読み方は問題なく、書き間違えだけである。キラキラネームは全く読めないのである。読めない名前を子供につける親は、どこかおかしいのである。

初めて知り合った人に、子供がいることがある。特に30代の人は、子供が産まれたばかりや、1歳児、2歳児くらいの場合が多い。そういった人と知り合ったときは、子供の名前と使っている漢字を聞く。

誰がどう見てもその通りにしか読めないよね、という名前のときは安心する。この人の人間性は大丈夫だ。信頼できる、と。しかし、キラキラネームだった場合は少し付き合いを考えてしまう。

基本的に子供の名前は、意味や画数、想いなどを含めて一生懸命に考える。キラキラネームを付ける親の本質は、自分のことしか考えられない人間なのである。

子供の将来なんかどうでもよくて、自分の子供の名前がカッコイイから、私ってカッコイイでしょ、というタイプだ。金が無いくせに、全身をブランド品で固める見栄っ張りの人間と同じなのである。

そういった人間は自分のことしか考えていないから、自己中な人が多い。

厚生労働省が去年、平成27年に人間の平均寿命に関する簡易生命表を発表した。表によると、人間の平均寿命は、男性で80歳、女性で86歳である。キラキラネームを付けられた子供は、80年以上もの間、親の自己中な想いを背負っていかなければならないのである。
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2007年ころからキラキラネームが流行りだしたということは、2016年の今、小学校はキラキラネームだらけなのではないか。出席名簿は、おそらく暴走族の名簿みたいになっているのではないだろうか。

子供も迷惑だろうけど、先生はきっともっと大変なのではないだろうか。

では、キラキラネームを付けられてしまった子供は、ずっとその迷惑を被っていかなければいけないのかというと、対応策はある。

改名だ。改名手続きは15歳以上からできる。

ただ、改名といってもその手続きは家庭裁判所の許可を取らなくてはいけなく面倒だし、審査もポンポンと通るわけではない。これは当たり前で、名前をコロコロと変えることができたら、保険証から始まり、色々な証明書や書類の変更手続きが必要になる。非常に手間がかかる。

個人的に問題に感じることは、犯罪者である。前科を持っていたり、現在指名手配中の人間が簡単に名前を変えることができてしまう。実際、犯罪者の中では、名前を変えるためだけに結婚をしたり、養子縁組を組んだりする人間もいる。

自分も改名しようと考えたことがあって、改名方法を調べたことがある。改名したかった理由は、朗の字はいっさい関係なく、幸の字の方だ。幸という字が名前に入っていると、幸せという意味にも関わらず、幸薄そうに見えないだろうか。自分の名前以外だと、幸恵や幸子などである。こういった理由から、改名できないかと調べたことがある。

改名は、読み方を変える、と、漢字を変える、2つのパターンがある。読み方だけであれば、それほど難しくはないが、問題は漢字を変える方だ。自分の場合や、キラキラネームもこちらのパターンだ。

戸籍法の第15節 第107条によると、下記が書いてある。

やむを得ない事由によつて氏を変更しようとするときは、戸籍の筆頭に記載した者及びその配偶者は、家庭裁判所の許可を得て、その旨を届け出なければならない。

家庭裁判所の許可が必要なのである。また、やむを得ない事由とは、たとえば下記のようなことである。

  • 珍奇・難解など、社会生活上、著しい支障がある。
  • 家族や近所に同姓同名の人がいる。
  • 性別を間違えられる。
  • 犯罪者に同姓同名の人がいる。
  • 神官や僧侶となった。神官や僧侶をやめた。
  • 商売上・伝統芸能などで襲名した。
  • 帰化して日本風の名前をつける。
  • 長い間、通称名として使ってきた。

キラキラネームはどこに当てはまるだろうか。珍奇に当てはまりそうな気がする。自分の幸の場合は、どこにもあてはまらないので、おそらく無理だろう。

実際、改名コンサルタントという業者も出てきている。2007年にキラキラネームが流行りだし、改名をできるのが15歳以上ということを踏まえると、単純計算で2022年には改名したい人で溢れるのではないかと思う。

ビジネス的にいえば、2022年までに改名コンサルタントの実績を作っておけば、ウハウハなのではないだろうか。

せっかく考えに考えぬいて名前をつけた子供。その子供が改名をしたら、親としてどう思うか。

名前とは親が主役なのではない。子供が主役なのだ。そして子供は80年以上もの間、その名前で生きていかなければならない。

これから子供が産まれるのであれば、もう一度しっかり考えて欲しい。子供の将来を本当に考えているのであれば、誰がどう見ても、皆が同じように読める名前にすべきである。