英語を学ぶ方法の中に、英語をシャワーのように浴びる、ということをよく聞く。留学に関するキャッチコピーやボディコピーを作る際にも、留学エージェントや留学先の語学学校から言われることだ。

しかし日本の英会話スクールやオンライン英会話ではあまり聞いたことがない。日本の英会話スクールにはなくて海外の留学ではよく見たり聞いたりするのだ。

果たして英語をシャワーのように浴びるとは、どういう意味なのか。具体的に何をどうすることが英語をシャワーのように浴びるということなのか。そして英語のシャワーを浴びると、どんな効果があるのか。

前回の記事はこちらです。
英語が習得しにくい理由は、日本語の低い周波数で耳が作られてしまっているから

1年以上もの間、留学や英語教育に携わってきても、いまだにハッキリとその意味がわからない。

そもそも、なぜ英語のシャワーを浴びたいと思うのか。それはおそらくたった1つ、英語を話せるようになりたいからだ。では、どうすると英語が話せるようになるのか。

英語を記憶すればいいのだ。英語を話せるようになりたいから、英語のシャワーを浴びて、英語を記憶したいのだ。

では、どうすればもっとも効率良く英語を記憶できるようになるのか。英語という言葉を外し、記憶ということだけに焦点をあてて考えてみる。

東京大学の薬学部教授に池谷裕二さんという方がいる。脳の記憶を司る海馬という部分を研究している権威であり、薬学部にも関わらず脳科学に関する本をたくさん出版している。

彼の研究著書によると、記憶は3種類に分けられる。

方法記憶、知識記憶、経験記憶だ。

方法記憶とは、体で経験して覚えた無意識の記憶である。小さいころに自転車に乗ろうと何度も転び、乗り方を覚えた記憶だ。

知識記憶とは、情報や知識を丸暗記した記憶である。学校のテスト前に教科書や塾などで数学の方程式や、日本の歴史を覚えた記憶だ。

経験記憶とは、過去の経験が絡んだ記憶である。初めて好きになった男の子、女の子の名前、友達から言われて傷ついた一言などの記憶だ。

この3種類の記憶は、記憶することだけでなく、思い出しやすさの違いもある。方法記憶と経験記憶は自然に思い出せることに対し、知識記憶は何かしらのきっかけを与えないと思い出すことができないのだ。

自転車は無意識に乗れるし、初めて好きになった子のことは意識しなくともすぐに思いだせる。しかし、数学の方程式や日本の歴史はすぐに思い出せるだろうか。おそらく思い出せない。

これが記憶の思い出しやすさの違いだ。

英語を話す時に、何かしらきっかけがないと思い出せないようでは会話についていけないだろう。無意識に自然と言葉が出てくるから、会話が成立するのである。

また、五感も記憶と関係している。記憶は、視覚よりも聴覚を使った方が効率が良いのだ。たとえば、大好きなアーティストの一番好きな曲の歌詞を思い出してほしい。

すぐにパッと思い出せるだろうか。おそらく曲のメロディーとともに思い出せば、一緒に歌詞も思い出せるだろう。そう、歌詞の記憶は目ではなく、耳で覚えているのだ。

これが視覚よりも聴覚の方が効率が良い理由だ。

英語の周波数も思い出してみてほしい。英語は日本語よりも周波数が高く、日本語に慣れてしまうと英語は聞き取れないのだ。文法云々よりも、高周波の英語を聞き続けることで、耳が鍛えられるのだ。

したがって、英語を記憶したければ、高周波の英語を聴覚を使って聞き、方法記憶として無意識に体で覚え、経験記憶として経験することなのである。
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これが英語をシャワーのように浴びる、ということだとすると、日本の英会話スクールにはなくて海外の留学にしか言えないことだと納得できる。

なぜなら、日本の英会話スクールに行くときは、さぁ英語を学ぶぞと意識して行く。英語に絡んだ経験は無いに等しい。一歩スクールを出れば、そこは日本語あふれる日本だからだ。

逆に海外の留学であれば、朝起きて1歩外へ出れば、英語しか通用しないのである。ホームステイなどしていたら、英語で叩き起こされ、朝起きる前から英語なのである。

意識しようがしまいが、英語が話せないと生きていけないのである。そして語学学校に関わらず、何を経験するにも英語が絡んでくるのである。

英語で様々な経験をし、意識しないでも英語を話さざるを得ないような環境であれば、嫌でも英語を覚えることができる。

したがって、これが英語をシャワーのように浴びることなのだ。そして留学なのだ。

留学エージェントや留学先の語学学校は、みんなこれが言いたかったのである。ただ具体的な理屈がハッキリと判ってなかったから、説明できなかったのだ。

英語を話せるようになりたければ、英語をシャワーのように浴びて、英語を記憶すればよい。

留学とは、英語のシャワーを浴びることができる、英語を学ぶ上で日本では出来ない、もっとも効率的で唯一の方法なのである。

子供の英語教育に関して次の記事を書きました。よろしければこちらもどうぞ。
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