キャッチコピーのチカラを上げたければ、普段の生活の中で、抽象的な表現、直感的な考えをやめ、論理的に考えるクセをつけましょう。なんども繰り返しているうちに、自然とキャッチコピーを作る能力は上がっています。

キャッチコピーが付くと、その商品の見え方が変わる

キャッチコピーを考えるとき、その商品のライバルはなにかを考えます。ダメなキャッチコピーでよくあるのが、ただ単純に事実を描写しているだけなものがあります。

良いキャッチコピーとは、ターゲットに対し、新しい解決策、新しい考えを与えてあげられるものです。よくキャッチコピーを書き始める方に多いのですが、初心者の方は特にキャッチコピーを描写だと思っているところがあります。

今の状況をカッコイイ言葉、綺麗な言葉、面白い言葉、気の利いた言葉で書き換えたりしますが、それはキャッチコピーではありません。たしかに描写力は必要なのですが、それだとキャッチコピーにはなりません。人の気持ち、人の判断基準を変え、解決させ、可能性を見つけ出していくものです。

ある商品をテーマにし、キャッチコピーが付いた後と前で、見え方の変化が起こるかどうか、ひとつの判断基準になります。たとえば、ジャパネットたかたがICレコーダーという録音機を主婦に3ヶ月で4万台売った話しです。

ICレコーダーってわかりますでしょうか。このような小さい機械です。
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これはわたしが持っているSONY製のmp3対応ICレコーダーです。通常、ICレコーダーの用途は会議などを録音することです。なぜ、会議で使うものが主婦に売ることができたのでしょうか。マーケティング会では伝説となり、いまでも語り継がれる話しです。

たかた社長はICレコーダーを共働きのお母さんと子供のコミュニケーションツールという提案をしました。

具体的な内容は以下です。

共働きのお母さんがいるお家。子供が学校から帰ってくるとお母さんは働きに行っているので、いません。お母さんがいないお家に帰ってくる子供は寂しい気分になります。

そこで働きに行く前に、お母さんが子供に対して、「おかえり、ご飯は冷蔵庫に入ってるからチンして食べてね」というメッセージをICレコーダーに吹き込んでおきます。

子供が帰ってきたら、そのICレコーダーのお母さんのメッセージを聞くことができ、子供を寂しい気分にさせない、という提案です。

ICレコーダーに新しい価値ができ、見え方の変化が起きた実例です。これで会議にしか使われなかったICレコーダーが、たった3ヶ月で主婦に4万台売れました。

言葉だけでは解決できないこともある

色々な広告を見ていますと、キャッチコピーだけで解決していないものもあります。それは、実際の広告は言葉だけで解決するものではないからです。言葉以外の要素があり、タレント、音楽、セリフ、キャラクター、面白い筋、キャンペーンの組み立て、こういうものが組み合わさり、ひとつになり、企業や商品の解決策を提案しています。

言葉だけで解決策を進めているのは、読んでいるあなたはウェブのマーケターだからです。もちろんYoutubeなどを使うこともできますが、基本的にはGoogleの検索結果やYahooの検索結果に表示されるテキストメッセージを作る立場にいるからです。

キャッチコピーは商品と関係性を作る役割もある

キャッチコピーの作り方として、どこで売ってるか、を教えてあげるのも良いです。大したことないかもしれないですが、キャッチコピーは素晴らしい言葉を作るだけではなく、教えてあげることもキャッチコピーです。

もし人が知ってないとしたら、教えてあげて、発見させてあげて、関係なかったところに関係性をひとつ作ってあげることも、キャッチコピーの大事な役割です。

あなたと商品との関係だけでなく、子供と商品、20代の男性と商品、20代の女性と商品、30代高校教師と商品、50代社長と商品、あらゆる角度と商品の関係性を考える。視点という見る箇所ではなく、視座というあなたの立場を変えて考えることが大事です。

キャッチコピーには、いまを変えようというチカラがあります。

なぜ、を繰り返す論理的思考がキャッチコピー力を向上させる

良いキャッチコピーを見て、なぜそのキャッチコピーができたのか、背景を考えます。なぜあなたは考えられないのか、深掘りをしていくことで、脳が鍛えられていき、思考力が向上します。

キャッチコピーは頭脳力、思考力が必要であり、学校の成績が良い悪いは関係ありません。スポーツは練習することで上手くなっていくのと同じで、脳も鍛えていくことが必要です。

私も新人のときは毎日キャッチコピーを書きまくっていました。1日200本~300本書いていたような気がします。

キャッチコピーが上手くなる4つのステップ

以下の4つのステップを繰り返していると、キャッチコピーが上手くなっていきます。

  1. 思いつくままにたくさん書く
  2. 視点や切り口を変えてたくさん書く
  3. ターゲットや目的を考え、どれが良いか選ぶ
  4. 選んだキャッチコピーがもっと良くならないか考える

ステップごとに具体的になにをすればよいか、以下です。

  1. 思いつくままにたくさん書く
    考えられるものをドンドン書き出します。突拍子もないことでも良い、全然関係なくても良いです。
  2. 視点や切り口を変えてたくさん書く
    他の視点や切り口を変えて、1番を繰り返します。1つに視点を絞ったらそこから離れずにとことん書きます。
  3. ターゲットや目的を考え、どれが良いか選ぶ
    たくさん書いた中から、あなたが好きなキャッチコピーではなく、世の中の人にとって意味がある視点、切り口かであるかを考え、これぞというものを選びます。
  4. 選んだキャッチコピーがもっと良くならないか考える
    そのキャッチコピーで人に伝わるか、人に新しい価値、新しい発見、解決策を与えられているか確認し、さらに磨きをかけていきます。

思いつくままにたくさん書きながら、目的や方向性を確認する練習をしていると、同時に消していくことができるようになります。キャッチコピー300本かかっていたものが、250本、150本と減らしていくことができます。

選ぶというのは、じつはすごく難しいです。いずれ1番から4番まで一気にできるようになりますが、最初はきちんと意識した方が良いです。キャッチコピーの書き初めの方で特に多いのが、1番、2番、3番をやらずに、いきなり4番をやりだしてしまうことです。

そうすると、カッコつけてるだけ、綺麗なだけの言葉が生まれ、人を動かすチカラもなにも無いことが多いです。優れたキャッチコピーは1番から4番をしっかりやっています。

キャッチコピーを作るうえで当てる時間の割合は、1番、2番、3番に90%、最後の4番は10%くらいです。まずはたくさん書くことが大事です。わたしは新人のころにたくさんやったおかげで、いまでもキャッチコピーを考えるときは60本以上は書きます。

普段の生活で論理的に考えるクセをつけるとキャッチコピー力が上がる

普段の生活の中で、いろいろな広告を見る機会があります。特に広告やマーケティングを勉強しているあなたなら、一般の人よりも特に目に入ると思います。

ウェブサイト、Youtube、Facebook、ツイッター、テレビCM、電車のつり革などの広告、対象商品をよく見るように心がけてみてください。そして自分が良いと思ったものを控えておきます。

その商品から、作者はどういうことを考えて、このアイデアやキャッチコピーを作ったのかをあなた自身が考えます。考える、ということを常に頭に入れ、クセをつけておくことが大切です。

なんとなく良いよね、ではなく、なにがどう良いのかを考えます。抽象的な考えをやめて、具体的な考えをするクセをつけておき、直感的な思考ではなく、論理的な思考をつけ、自分で自分に説明をしてみます。

キャッチコピーに限らず、ブログやウェブサイトを見てるときも常に考えるようにします。

思わず目が惹かれたウェブサイト、なぜあなたが目が惹かれたのでしょうか。思わずクリックしてしまったGoogle検索結果の広告、思わずクリックしてしまったバナー広告、なぜクリックしたのでしょうか。

ブログ記事に引きこまれ、知らず知らずに最後まで読んでしまったのは、なぜ読んでしまったのでしょうか。テキストの色が良かったのか、文字間が良かったのか、行間が良かったのか、句読点の打ち方が良かったのか、書き手の魅力に引きこまれたのか。

逆に、なんか嫌悪感を抱いたウェブサイト、ブログ。なぜ嫌悪感を抱いたのでしょうか。検索してクリックしたにも関わらずすぐに閉じてしまったブログ記事。なにが良くなくてあなたはすぐにページを閉じてしまったのでしょうか。

あなたが何かを感じたら、いったん立ち止まって、なぜ、を考えます。

こういった論理的思考、カタカナだとロジカルシンキングといい、これを繰り返していると、たまに全然別のことをひらめくことがあります。

これを、クリエイティブジャンプ、といいます。

クリエイティブジャンプはただのひらめきではありません。あるものごとに対し、なぜ、なぜ、なぜ、と論理的に落とし込み続けることで生まれるものであり、論理的思考を繰り返し、鍛えられることで生まれる考えです。

生活している中で、抽象的な表現、直感的な考えをやめ、論理的に考えるクセをつけましょう。なんども繰り返しているうちに、自然とキャッチコピーを作る能力は上がっています。

最後に、なぜこのブログ記事においてアイキャッチ画像が枝豆の写真なのか、なぜなぜなぜ、考えてみましょう。