数字、数字、数字。社長同士の付き合いをしていると、売り上げや利益など、数字ばかりを追っかけている経営者がたくさんいます。数字ばかりを追っかけていると、利益はアップしません。

利益がアップしないのでスタッフの給料が上がらず、モチベーションは下がり、最悪は会社が倒産します。ウェブサイトやブログであれば、数字はアクセス数やコンバージョン数などです。

事業の目的は社会のためになること、特定の誰かのためになることです。数字をアップすることが目的ではありません。数字をアップすることが目的となった時点で、社会のためではなくなり、特定の誰かのためではなくなります。社長たちは、事業目的そのものが変わってしまっていることに気づいていません。

社会や誰かのためになることをしていれば、数字は勝手にアップしていくのです。数字を気にしている社長たちの会社は共通して、事業の質を高めることはせず、拡大させることばかりしています。あちらこちらと拡大させるものだから、1つ1つの事業の質が低くなっており、結果的に数字は下がっていきます。

事業の質は、お客さまの満足度になります。質が高ければお客さまの満足度は高く、質が低ければお客さまの満足度は低い、ということです。

ステーキ屋さんの肉の厚さを例にします。安い牛丼屋のように紙みたいに薄くてマズイ肉が出てきたら、どれだけ安くてもお客さまは満足しません。逆に、高級ステーキ屋さんのように分厚くてほどよくアブラの乗った肉が出てきたら、多少値段が高くてもお客さまは満足します。

事業の質は、お肉の厚さと同じです。事業の質が薄ければ薄いほど、利用したお客さまの満足度は低く、事業の質が厚ければ厚いほど、お客さまの満足度は高くなります。お客さまの満足度は、事業の質と値段のバランスにもよります。

数字ばかり気にしている社長たちの会社ほど、安い、激安、SALEなど値段に訴求したがります。安さ訴求してしまう理由は、業界の値段設定が高いと感じている、ということです。値段設定が高いといっても、いままではその値段で業界全体がやってきたはずです。値段が高いからこそ、事業の質やスタッフの教育にお金が投資できたはずです。

安くするということは、投資できるお金を減らしたことであり、結果的にどこかにしわ寄せがいきます。たいていの会社は、スタッフの教育費にしわ寄せがいきます。教育にお金が掛けられないから、自然とスタッフの質が下がり、事業の質が下がっていきます。したがって、数字ばかり気にしていることでスタッフの質が下がり、事業の質が下がります。

教育費以外であっても数字ばかり気にしている社長たちは、スタッフから愛されていません。スタッフのお客さまへの愛情よりも、いくら利益を上げたかという数字しか見ていないからです。人間は、お金よりやりがいを認めてもらえることが一番のモチベーションになります。スタッフを認めずに結果の利益だけを見ていることで、スタッフはモチベーションが下がっていきます。

お客さまへのアピールも、会社の理念より、安さを前面に打ち出す傾向が非常に高いです。値段をアピールするということは、金のことばかりで会社の理念がない、ということです。

たとえば無料という究極の安さの訴求を例に挙げます。無料とは0円です。値段における、これ以上下がらないもっとも安い金額です。業界の中で無料のサービスがたくさんあったら、どのサービスを選べば良いのかを考える必要があります。選ぶべきポイントが会社の理念や特徴になります。

無料をアピールし続ける限り、会社の理念や特徴がいつまで経っても理解することができず、スタッフへのしわ寄せがいきつづけることになります。売り上げは低くなりますし、スタッフのモチベーションは下がり続けますので、事業の質が低くなり、会社の質が低くなります。売り上げが低くなるので、さらに数字、売り上げ、利益を追っかけるようになります。

この悪循環にハマったら会社として未来はありません。どこかで立ち止まり、自分たちを見つめなおす必要があります。

相場より2倍の料金 心理カウンセラー杉田隆史さん

例をもうひとつ挙げます。仕事をしている中でよくある悩みが、やりたいことがわからない、です。心理カウンセラーに杉田隆史さんという方がいます。杉田さんはメンタルに関するブログをやっており、非常に共感できる内容になっています。

正しいネガティブのススメ 杉田隆史さん
http://ameblo.jp/takashisugita/

中でも個人的に良いと思った記事は以下の3つです。特に「閉塞感から抜け出したいあなたへ」はファミコンのドラゴンクエストを例に挙げ、非常に判りやすい記事になっています。

ササッと軽く読むと判りますが、いずれの記事も的を得ていて非常に判りやすいです。私もよく悩みます。いまこのブログを書いている時でも悩んでいます。果たしていまやっていることが、本当に自分のやりたいことなのか。もしかして人間関係がうざくなって独立しただけではないのか。

私は杉田さんの本も読みました。
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そんな杉田さんのカウンセリング料金は1時間16,000円、初回に限り2時間32,000円です。

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杉田隆史さんカウンセリング料金の詳細はこちら

私は以前、内面を鍛えようと、心療内科のカウンセリングを受けていたことがあります。カウンセリングの相場は大体50分8,000円が良いところです。中には1時間6,000円という方もいました。杉田さんのカウンセリングは相場と比較すると、2倍以上の料金です。

杉田さんのブログを読んでみていかがでしょうか。1時間16,000円を高いと感じないんです。これが価値の付け方です。たとえば最初にカウンセリングで一儲けしてやろうと考えたとします。相場は50分8,000円です。スタートしてみたものの、人が全然来ない。価値がないから値段を下げる。よくあるパターンです。

杉田さんが16,000円という料金を設定するにはわけがあるはずです。私はその料金は適切だと感じます。なぜなら、ブログを読み、他の心理カウンセラーとは違う、と感じたからです。他の心理カウンセラーと違う、なにが違うのか。具体的に説明はできないんです。でもなんか他の人と違う。

あえて言うなら、他の心理カウンセラーさんより、真剣で本気さを感じる、でしょうか。杉田さんが悩んでいた経験もあり、心理カウンセラーになったようですが、まさに経験がビジネスになっているわけです。これが杉田さんの価値であり、16,000円の理由です。

私の会社のスローガンは、経験を売れば会社の利益は上がります。
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留学関係の仕事をたくさん頂いたこともあり、ウェブ上では留学が云々かんぬんと書いてますが、根底は経験を売れば会社の利益は上がります、です。安さをウリにしてはいけない。杉田さんのウェブを見れば判りますが、相場より高い料金設定なうえに、安いだの激安だのなんてことは書いてありません。

安さを訴求してないにも関わらず、お金を払い、カウンセリングを受けたくなる、不思議ですね。

売り上げや利益を追うことは経営する上では必要なことではありますが、1番大事なことではありません。1番大事なことは、社会や人のためになる、ということです。わかったフリをし口に出す経営者はたくさんいますが、本音の部分ではわかっていないことが多いです。

私はコンサルティングをしていると、数字ばかりを気にする社長たちがたくさんいます。こういったときは、なにも文句は言わずに社長自身で気づいてもらうようにします。イエスマンになり、あえて放ったらかしにします。

放ったらかしにしたことで経営が悪化し、最悪は潰れてしまうことも仕方がありません。人に教えるときは、自分自身が追い込まれ、自分自身で気づいてもらう必要があります。利益や売り上げなど、数字ばかり追っかけていると、最悪は倒産してしまうこともあるのです。いかに素早く事業の目的や本質に気づけるかが、社長の質です。

事業の目的や本質に気づけない会社であれば、未来はありませんのでさっさと辞めるべきです。